CyberRebeatノベライズと本作について
このたび、CyberRebeatのKindle版をリリースすることになりました!
別件のノベライズ作品に便乗した感があることは否定しませんが、間近で作業を見ていて「Kindle版! そういうのもあるのか!」みたいに思ったことも理由としては大きいです。
内容は基本的にゲーム版と同じですが、小説用に多少調整が入っています。ゲーム版との変更点はまとめて後述します。
CyberRebeatとは
で、肝心の本作について。簡単に紹介しておきます。
原作は、私が数年前に同人サークルとして企画・制作したノベルゲームです。いくつか賞をいただいていたり、あと海外展開などもしている作品になります(詳細は公式サイト(CyberRebeat -The Fifth Domain of Warfare-)より)。
最近の仕事との絡みで言うと、実はRASKさん(当時)を紹介いただいたのは本作がきっかけでした。もうちょっと具体的には、関係者の方が本作を目に留めてくださり、そこからの流れでRASKさんを紹介された、みたいな感じです。もはや懐かしささえ感じる。
ちなみに作品について、他サイトでの紹介としては以下の記事などが詳しいです。お世話になっております。
作品概要
ゲーム版の公式サイトには以下のような文言があります。
"ハッキング"。 この言葉ほど、世間の印象と実状が乖離している言葉も珍しい。 ハッカーと言えばいまだに白黒のコンソールを叩いて、ペンタゴンのシステムに侵入するかのようなイメージが蔓延しているかと思えば。 その一方で、やれ情報流出だサイバー攻撃だと、現実問題として世間では連日のようにニュース報道がなされる日々。 果たしてハッカー、あるいはクラッカーとはどういう類の存在なのか? メールにウィルスを添付していた時代と比べ、いわゆる現代の"ハッキング"とはどういったものなのか? 作中、とあるハッカーはこう言います。 "僕らにとって、世界は不安なほどに穴だらけだ"、と。 ボタン一つでネットに繋がっているOA機器が検索でき、 10ドル出せばハッキングツールが説明書付きで手に入るこの時代。 本作では"CTF"と呼ばれる、現実に存在しているハッキング競技を皮切りに、彼らの世界、その一端を描き出します。
正直これが全てで、あまり語るのも野暮なのですが、「『ハッキング』って言葉も知ってるし、なんとなく漠然と理解もしてるけど、じゃあ具体的に何をやるのかっていうと、ほとんど知らないよね?」みたいな感じが出発点です。
ですので本作は、多くのエンターテイメント作品では誤魔化されがちな「ハッキング」というものについて、できるだけ具体的に、けれども一般の人も分かるように、かつエンターテイメント性を失わないように書いたつもりです。そのため、地味だけど燃えたとか、身近に感じて怖かったとか、そういう感想や評価をいただけたことはとても嬉しかったです。
作中、基本的にハッカーなんていうのは日陰者、アウトサイダーな連中なのですが、あるいはだからこそそこには独自の矜持や正義感などがあって、それらが対立したり協力したりと、結構熱い展開があったりなかったりするかもしれません。
同人ゲーム・オブ・ザ・イヤーでは「燃え」部門をいただいたことなどからも分かるように、それらハッカーが織り成す「ハッキングシーン」というのがひとつのポイントになっていまして、そこは評価いただいているところかなと思います。あと自称はしていなかったのですが、サスペンスとか陰謀論ものとか言われていたこともあって、そういう作風が好きな方もぜひどうぞ。
(ちなみに作中でも言及していますが、「ハッカー」と「クラッカー」、「ハッキング」と「クラッキング」は、意図的に混同して使用しています。作中では「時代を経て、クラッキングという言葉が廃れたため」という設定にしてあります。)
ノベライズ版での変更点
以下のような感じです。
- 文章を小説用に調整。改行や半角文字、シーン切り替えへの対応など。
- 技術用語やその説明などを若干修正。
- 序盤の地の文などをやや調整。
- 第二章ラストに若干の新規シーン追加。
まとめ
というわけでCyberRebeatに興味持たれた方は、今回のKindle版に限らず、ゲーム版でも構いませんのでぜひよろしくお願いします。
Kindle版(ノベライズ) www.amazon.co.jp
Steam版(ゲーム) store.steampowered.com
※ゲームには一応フリー版もあるのですが、追加演出や操作性などの理由からいまはSteam版をおすすめしています。